20代後半脱サラ大学院日記

20代で会社を休職し、大学院に通う人の日記。ガジェットが好きです。

修士課程学生にとって「とりあえず一度就職してみること」も1つのオプション

修士課程1年目で、就職するか博士課程に行くかという選択・判断を迫られます。めちゃくちゃ優秀な研究成果を残せているわけではない、もしくはめちゃくちゃ研究が好きなわけではないのならば、とりあえず一度就職してしまうのはどうでしょうか?

 

とりあえず就職してよかったと思うこと

私は修士課程終了後一度就職し、2年働いてから博士課程に入学し直しました。そのような経験から、就職したことが博士課程における研究で決してマイナスには働かないことを実感しつつあります。

 

なぜか?

 

理由は3つあります。

一つ目は、社会について知ることができたことがあります。ビジネス社会は何を求めているか?という課題については、やはり同僚やお客さんなどビジネスマンと直接話して実感することがいちばんの近道です。社会が何を求めているか、ということについては、直接研究テーマの根幹に関わってくることになるので、私は修士までの学生時代よりも社会課題に根差した考えができるようになったことに、就職した価値があったのではないかと考えています。

 

二つ目は、より多くの価値観に触れることができたことが挙げられます。大学では学力テストに起因すると思うのですが、似たような価値観を持つ人との交流に限定されがちです。一方で、就職すると本当に多くの別の大学出身の人たちとの交流を持つことができます。同じ職種でも他の大学出身の人はやはり考え方や価値観が全く違ったりしますし、別の職種・お客さんとなるとそれはより顕著になります。様々な価値観を持った人たちと交流することで、「この人の立場ならこう考える。一方で別の立場なら?」などとある一つの物事について多角的に思考を巡らせることができるようになります。自分の考えが絶対であるという考えは就職を通じて全くなくなりました。

 

三つ目は、作業や理解のスピードが速くなったことです。作業に対して自主的に期限を設けたり、どこが本質か見極めることができるようになったことで書類を読むスピードが上がったりしましたが、これは上司に詰められたりお客さんに怒られたりしながら鍛えられたことが大きかったかなと思います。今では、修士の頃よりも体感で3倍くらいは論文を読むスピードが上がり、タイピングのスピードが1.5倍くらいに上がったような気がしていて、論文のポイントをつかんで学振の申請書を書くというところに活かせているように感じます。

 

でも大学院に戻ると、研究活動のブランクがあることに不安もある

就職してしまうことにメリットはあると思います。でも、そのあとで博士課程に戻るとなった場合、やはり不安な点はあります。

連続的に研究のことを思考し続けられなかったことが一番の不安です。サイエンスの分野では本当にドラスティックな変化が起きますし、一度それを逃すと2度とキャッチアップできないのではないかという不安は尽きません。

 

幸いなことに、大学院に戻って2ヶ月経ちますが、今のところ乗り遅れた!と思う場面にはまだ出くわしていません。必死にキャッチアップを続けています。速く前にいる研究者を追い越して自分のオリジナリティを出さなくては。ずっとそう考えています。

 

結局何が言いたいか

修士課程で研究頑張るぞ、と決意を新たにしたわずか数ヶ月後に自分が就職するのか博士課程に行くのかという判断・決断をしなくてはいけません。数ヶ月で研究の結果が出ることなんて少数ですし、修士課程の学生には残酷な気もします。

研究の成果がないと博士課程に行くなんて無謀と思うかもしれません。そういう考えがあるならば、博士課程を視野に入れつつ、とりあえず一度就職してしまうというのは一つのオプションだと思います。

もちろん、うまく行くかどうかは自分と自分の周りの環境と競争相手次第なところはあります。それを加味した上で決断をして、自分がやりたいと思うことをやれるのであれば、それほど幸せなことはないと思います。